帯解寺では毎年11月にお寺に伝わる仏像や絵画などの、秘仏・秘宝特別開帳を開催いたしております。
当寺の御本尊様「帯解子安地蔵菩薩」に加え、春日赤童子や不動明王、三面六臂大黒天などの普段は公開されない貴重な仏像や仏画などをご覧いただけます。
ぜひこの機会にご拝観くださいませ。

<お知らせ>
本年(令和6年)度は信徒会館1階での展示(書や絵画など)はございません
例年春の秘仏公開と同様、当寺に伝わる秘仏と、重要文化財であるご本尊様をご覧いただく展示形態となっております。
尚、それに伴い、受付場所が総合受付(寺務所)に変更となっておりますので、どうぞご注意くださいませ。

開催日時

期 間令和6(2024)年 11月9日(土)~11月15日(金)
時 間9時~16時
拝観料大人1人 600円

受付場所

秘仏秘宝特別開帳で拝観をご希望の方は、まず山門より境内に入られて右手にあります受付までお越し下さい。

受付場所総合受付(寺務所)
会  場信徒会館 清和閣 2階 + 本堂

展示品一例

帯解寺秘宝:春日赤童子画像
春日赤童子画像

室町時代・奈良市指定文化財

春日赤童子は春日赤童子は春日大社の第三殿の祭神である、天児屋根命(あめのこやねのみこと)にあたるとされ、春日護法神で、また法相宗を護持する尊像でもあります。

本像は右手で杖をつき、その上に左肘をおいて、顎を支えるという通例の姿に表されています。頭髪、装身具、衣の地紋様、杖、岩座などに金泥の使用が目立つ美作です。

本像は、赤童子の最も早い作例の一つにあげられ、中世における春日信仰のあり方を示す貴重な画像となっています。

不動明王立像
不動明王立像

江戸時代

不動明王は、真言密教の主尊 大日如来の成り代わった姿とされ、心の迷い・煩悩を取り除き、全ての人を救うため、憤怒の表情を示しています。

右手に握っている利剣は「悟りの智慧」を象徴し、心の迷いを断ち切ります。そして左手に持っている羂索の縄で、煩悩を縛って封じ、正しい教えの道へと導いてくれるのです。

不動明王坐像(黄不動)

平安時代 歴代住職念持仏

当寺の寺宝目録(江戸時代)に「不動明王 智証大師之作」とある像が本像にあたります。智証大師とは円珍のことで、空海の甥(もしくは姪の息子)にあたり、入唐八家の一人です。滋賀県大津市の三井寺には、秘仏として伝わる、全身が黄色の不動明王(黄不動)の国宝仏画があり、これは智証大師は洞窟で修行中に金色の不動明王を感得し、比叡山や渡唐上で、この不動明王に再三身の危険を救われ、その姿を描き留めたものとされています。
本像は現在では色が大部分剥落していますが、黄色(金色)の痕跡が今でも残っていることから、三井寺の仏画と同じく大変珍しい「黄不動」であることがわかります。
また憤怒の形相でありながら、激しさを抑えた顔立ち、衣紋の浅い彫りは平安時代の作風の特徴を有しています。台座・光背・厨子は、江戸時代の享保二年(1717)に寄進されたものです。

上記は展示品の一例です。他にも誕生釈迦仏や三面六臂大黒天立像など、普段は公開されていない秘仏をご覧いただける大変貴重な機会となっております。
また、本堂にて重要文化財である帯解寺の御本尊「帯解子安地蔵菩薩」さまも拝観していただけますので、ぜひご参拝ください。